ここ富士乃湯は、かつて「はせをの湯」と呼ばれていいました。
「はせを」は「芭蕉」で、かの俳聖松尾芭蕉が「更科紀行」の折りに
立寄ったのではないかと伝えられ、現当主で20代目となる温泉旅館。
当地松本のシンボルである松本城縁の収蔵品や、
先祖代々収集してきた
芸術作品など、この地に息づく歴史を
伝える品々がお客様を迎えます。
私たちの旅館には、入りきれないほどの幾種類ものお風呂も
ありませんし、遊びきれないほどの施設もありません。
当館のこだわりは、単純にお湯と昔ながらの旅館を楽しんで頂く
ことにあります。小さな旅館だからできること、たくさんあると
感じています。できることから、少しずつ、取り組んでいます。
「富士乃湯のおもてなし」をご覧ください。
浅間温泉は松本城主の御殿湯とし愛用された名湯で、
当館の創業は天保年間(1832年)、
現当主で20代目となります。松本城主と縁が深かった先祖から
伝わる古美術や古文書等を館内随所に配しております。
当館所蔵の信州松本城図は、現存する松本城の古絵図で最古のものです。1700年代初め頃、水野忠周の城主時代(1713-1718 信濃松本藩の第4代藩主)に書かれたものなので、今から300年ほど前の歴史資料です。この絵図は松本城太鼓門の復元(平成11年)の際、文化庁より「指図(設計図)相当」であると判断がなされ、復元が実現しました。現在、館内に50%縮図のレプリカを常設しています。